ベアトリーチェはローマの貴族である
フランチェスコの娘として生まれる。

フランチェスコは暴力的気性を持ち、
不道徳極まりない行動から教皇庁と度々悶着を起こしていた。
その程度は常軌を逸しており、家族である妻・子供を虐待し、
ベアトリーチェとは近親相姦の関係にあったと伝えられている。

ベアトリーチェは当局に対し、虐待の事実を頻繁に訴えていたものの、
当局はその事実を知りながら何の手を打つこともなかった。

耐えかねたベアトリーチェをはじめとする家族は ついに父の暗殺を計画し、完遂する。
遺体（金槌で殴り殺した）はバルコニーから投げ捨て、
事故に見立てることにした。

当局はフランチェスコの死の不自然さに気づき、調査のため、
父ベアトリーチェが雇っていた私用人を拷問ながら尋問したが
彼はついに口を割ることはなかった。

最終的に事件は露見し、
ベアトリーチェをはじめとした家族は一番若い弟を除き、
全員が処刑された。